とろとろ フィールドノート 筆者のふぁへです。
(@tolotolo_field.note)
Durston Gear Kakwa(カクワ)40に出会う
ダーストンギアのカクワ40を購入してもうすぐ2年。これまでこのザックで行った山行は12~3回。テント泊での縦走や夏の山、冬の山などでガシガシ使っても傷が一つ付かず、丈夫で軽いこのザックにますます愛着がわいています。
今日はこのカクワ40の基本スペックや、使ってみてわかった本当の良さを徹底レビューします。!
個人輸入の仕方も、記事の後半でご紹介しています。
身長159cm カクワ40のMサイズを選びました
テント泊で使用できる大型ザックを探している時に見つけたこのカクワ40。選んだ決めてとしては、
- 素材が丈夫で軽い(S:770g / M:795g / L:820 g)
- ULザックだけどフレームつき&腰ベルトがしっかりしている
- 見た目がシンプル
という3点でした。
素材については、Ultra(ウルトラ)200Xという、ULザックでよく使用されているDCF(ダイニーマ)やXパックよりも強度・耐久性が高く、高い防水性を兼ね備えた超高機能のものが使用されています。
※生地の重量を比べると、DCFの方が軽くて優位性がありますが、ザック全体として比べると他メーカーのULザックと引けを取らない軽さだと思います。わたしが選んだMサイズでも、800gを下回る軽さでした。

ここで、基本スペックを見てみましょう!
Kakwa40 基本スペック

生地 | Ultra 200X または UltraGrid |
---|---|
重量 | S:770g / M:795g / L:820 g |
背面長 | S:37~45cm / M:42 – 50 cm / L:47~55cm |
ヒップベルト | S:71~97cm / M:74 – 99 cm / L:76~102 cm |
バックパネルやパッド | フレーム (90 g) とバックパッド (15 g) が付属していますが、取り外し可能 |
内容積(ザックのメイン部分) | S:33L / M:36L / L:39L |
外部ポケット | SML:各15L |
総容積 | S:48L / M:51L / L:54L |
(※2025年7月現在の情報です)
ちなみにわたしが購入した2023年から、2025年現在ではスペックや外見が少し変化したそう!(詳細不明)

ダーストンギアはどこの国で生まれた?
カナダのロッキー山脈の中心部でダン ダーストンと、その妻によって設計されており、軽量、シンプルさ、保護力の向上により冒険を真に向上させるバックカントリー ギアの作成に重点を置いています。
ダンは20年以上にわたり、ハイカー、ギアオタク、そして冒険家として活躍してきました。アウトドアで何百夜も過ごし、BackpackingLight.comやr/Ultralightといったウルトラライト関連のオンラインコミュニティで、数千ものテクニカルギアに関する記事を執筆してきました。現状に満足することなく、ダンはこの会社を設立する10年以上前から独自のギアを製作してきました。その中には、DCFと提携している他のほとんどの企業が存在する前の2009年に、最初のダイニーマ製テントの一つを製作したことも含まれます。ダンは、他のウルトラライト企業でもギア開発に携わり、BackpackingLight.comでギアレビューも行っています。
159cmでMサイズの場合サイズはこんな感じ

↑テント泊仕様。パンパンにつめたバージョン。頭の半分まで高さがきていますが、とくに「頭がぶつかって歩きずらい」などはなく、快適です。

↑小屋泊の雪山登山の場合。外にスノーシューなどを装着したバージョン。

背面長の長さが合っていると、自分では感じています。
わたしと同じく、ヒップベルトを装着して使用される場合はメーカーが推奨している背面長の長さを計って購入するのがおすすめですが、メーカーの公式ページをみてみると、「ヒップベルトなしでパックを使用する予定の場合は、どちらの場合も重量を肩に完全に担ぐため、サイズはそれほど重要ではありません。」とのことでした。
ではここから、お気に入りポイントを5つご紹介します!
お気に入りポイント①パッキングしやすい筒状のボディ
使い始めた当初はあまり気が付かなかったんですが、一緒にいく登山仲間が私が背負っているのを見て「パッキング上手だね」とよく褒めてくれるため、気が付きました。
ザック自体の奥行が薄く、縦型の筒のような形をしているから、パッキングしたあともザックがいびつな形にならず、綺麗に自立してくれます。

この赤い部分の距離が短く、良くも悪くもこれ以上広がってくれないので、内容物を上に積むしかなく、綺麗な形を保ってくれるんだと思います。

→右が私のKakwa40。左の仲間のザックより、比較的きれいな四角形に収まっています。これはパッキング技術、というよりザックの形状のおかげなのかな、と感じています。
お気に入りポイント②些細なコードループが役に立つ

この小さな小さなループが、ザックの表面の左右に2つづつついているため、メイン気室に入りきらないものを簡単に外付けできるのが便利です。
わたしは、雪山登山の時にスノーシューをくくりつけたり、夏山のテント泊ではマットをくくりつけたり、用途に合わせて使い分けています。



お気に入りポイント③左右で形の違った外ポケットが優秀すぎる
←向かって左のポケット:まっすぐのポケット。容量と面積以外と大きいです。この写真は、購入して初めてのテント泊で、折りたたみのマット(モンベルのフォームパッド150)をここにいれていました。(左右のバランスがちょっと変ですが(^^;))
マットをここに入れなくなった今は、テントのポールなどを挿しています。
※背の高いものを挿しても、上部にバンジーコードが付いていて止められるので、落ちない仕様になっています。

→向かって右のポケット:もうひとつは斜めに切り込まれているポケット。こっちはザックを背負いながら水の出し入れができる角度になっていて、腕を後ろに回して簡単にお水が取り出せます。この角度がよく考えられていて、本当に便利です。

ちなみに基本スペックのところでも記載しましたが、左右のポケットと全面のメッシュポケットを合わせると15Lもあります。これらを合わせると総容積は S:48L / M:51L / L:54Lにもなり、「Kakwa40」という名前ではありますが、実際は50L前後の荷物を運べる計算となります🌷
お気に入りポイント④ヒップベルトがちょうどいい!

わたしは、重たい荷物を背負ってよく肩が痛くなるので、ULザックの中でも、ヒップベルトがあるザックをさがしていました。(腰で荷物を背負えると、疲れ方が全然違いますよね!)
クッション性を重視すると重量が増えるのでそこは気にせず。軽さ重視でとにかくベルトがほしかったです。
その点カクワは、ちょうど良いヒップベルトがついています!(不要なときは取り外しもOK!)
なにがちょうどいいかって… 薄すぎず厚すぎず、それでいて耐荷重をしっかり腰にかけられる、丈夫な作りです。わたしはカクワを使い始めてから、テント泊登山で肩が痛くなるようなことがなくなりました。

そしてヒップベルトの左右についているポケット。サコッシュの代わりに十分に成り得る、たっぷりの容量です。使わない時はぺちゃっと薄くしておくだけで、邪魔にもなりません。
お気に入りポイント⑤丈夫で傷がまったくつかない
Ultra(ウルトラ)200Xという、強度・耐久性がとても高いといわれている素材を使用しているからか、岩場の縦走などで岩に擦れたりしていても、傷がまったくついていないのが地味に凄い!破れそうな箇所もまだまだありません。
商品自体のカラーもダークグレーだから汚れも目立たず、2年で12~3回ほどの使用でこんな感じです。

一番汚れそうな底の部分など、汚れがついても洗えば簡単に取れます。(水に濡らしたスポンジで軽く擦る)
自分の性格上、丁寧に使うということはあまりできておらず雑に扱ってしまっているんですが、正直購入したときとほとんど見た目の変化は感じていません。ということで、汚れや破れなど気にせずガシガシ使いたい!という方にとってもおすすめです。
40Lか55Lか、どっちを選ぶ?
Kakwaシリーズには、40LのKakwa40、55LのKakwa55がありますが、どちらが汎用性が高いでしょう?
わたしの場合
ソロ泊で2~3泊が多いわたしは40Lを選びました。ベースウェイト4kg以下で「ウルトラライト」の範囲といわれるようですが、わたしはいつも夏場で大体6kg前後。ウルトラライトは少し心がけている、そんなレベルです。
テント泊の荷物の一例 (40Lだとこれだけ入る)

◎スリーピング/テント
- モンベルのダウンハガー#3 720g
- モンベルのステラリッジ2型 1.43kg
- 山と道 ULパッド15+100cm 113g
- フロアシート タイベックシルバー 2.1m×1m 120g
◎クッカー類
- エバニューのチタン400FD 50g
- BRSバーナー 25g
- ガス
- カタダイン Beefree浄水器 63g
◎ウェア類
- ミレー ティフォン50000ジャケット
- モンベルレイントレッカーパンツ
- ダウン(モンベルやパタゴニアの中厚手)
- その他防寒具
◎その他
- テント場で使うスリッパ(EVA樹脂の超軽量) 130g
- 手ぬぐい2つ 約35g×2
- Carry the Sun ソーラーランタン(ミディアム) 86g
- 化粧品ポーチ 未計測
- エマージェンシーセット 未計測
- (ヘルメット・ポールは必要な時のみ)
上記すべてでベースウェイト6kg~7kgほどです。
結論:テン泊の場合、ザックの容量は食料の多さによって決まる?
上記のベース荷物は、40Lのサイズでも比較的簡単にパッキングすることができます。まだまだ余裕がある感じ。

わたしの場合、肝心なのは食料をどうするか?にいつも委ねられています。
わたしは、
・ひとりでの山行
・仲間と行ったとしても各自食料は持参
・ご飯は小屋で食べる
これらの場合、お酒やおつまみは最低限で済むので、2~3泊の縦走でも40Lのザックで間に合います。
ただ、仲間と行って、山の上で美味しいごはんたべよう~♪そんなときは食材やおつまみや飲み物がグンと増えるため、40Lだと厳しい!と感じます。
(そんな日のために、外付けで容量UPできるようなポーチ?を購入したいな~と考えています。大体、連泊だとしても宴会するのは1日目のことが多いので、多くなってしまった食料はそのポーチに入れて、初日だけがんばって持ち運ぶ、という作戦です*。)
ということで、もちろん個人差はありますが… 基本的に普段から荷物がそこまで多くない方であれば、そこまでULを徹底していなくっても40Lのザックでも十分だと思います♪
そしてわたしの場合、「55Lだと大きすぎて30Lだとちょっと足りない…」そんな、荷物がちょっと増えがちな冬期登山でも、40Lだとちょうどいい大きさで使えるので、汎用性が高く、季節を問わず出番が大変多いです。

逆に、
- 体が大きな男性(ウェアやテントなど、サイズが平均よりそもそも大きくなる為)
- ソロではなく普段からパートナーの荷物も少し多めに持つという方
- ソロでも調理やお酒を楽しみたい方
- カメラなどのガジェット類や、荷物がもともと多い方
- 持っているウェア・ギアが少しかさばる方
そんな方は、55Lの方が良いのではないでしょうか。
Kakwaの購入方法(個人輸入)
Kakwaは日本のアウトドアショップで販売されていることはまだかなり少なく、(わたしが購入した2年前も、どこにも見つけられませんでした。) ダーストンギアの公式サイトからの直接購入が早いかと思います。
海外メーカーから直接購入、となると個人輸入となりハードルが高く感じられるかもしれませんが、まったく難しくなく、手に届くまでわたしの場合はたった6日と、かなり早かったです。

ここで個人輸入のポイントをまとめると、
- レートによって金額が変わる(2025年時点で商品価格36,900円)
- プラスで送料が約50~56ドル(2025年時点で約7~8,600円)
- 荷物追跡番号はもちろん付与される
- 税関に関してはこちらですることはなにもない(手間もお金もかからない)
- 支払いはクレジット / pay pal / google pay が選べる
こんな感じです。
「公式サイト」とお伝えしましたが、Kakwaに関しては、公式の商品ページで「購入ボタン」の代わりに「kavisoで購入する」というボタンがでてきます。このボタンを押すと「https://www.kaviso.com/」という、アメリカのオハイヨ州で運営されているアウトドアのeコマースサイトに飛びます。(ダーストンギアと提携している、アウトドアメーカーを多数取り扱う大きなサイト)
現在はここで購入するのが一番手っ取り早いのではないか、と思います。
まとめ
ということで、ダーストンギア カクワ40のご紹介でした!
購入前にたくさんのザックを調べ最終的にこちらに決めました。登山ザックは、背負ってみないとわからない、実際に荷物を入れて山行しないとわからない、そんな部分もたくさんあると思います。とくにULザックとなると、軽さを優先するために削っている機能などもあるので、余計に自分の体との相性が出てくるかと思います。
「使っているうちに不便なところがでてくるかもしれない」そう思ってひとまず購入に至りましたが、2年たった今もそう感じる箇所がまったくなく、自分に合った良いザックに出会えたんだな~と感じています。
それくらい、軽量なのにいろいろなところが優れている本当によく作られたザックだと思います。