下界日記 (diary)

下界日記:二拠点生活にあこがれて

 

わたしの夢は

日本とスペインとで2拠点生活をすることだ。

 

24歳で初めてスペインを訪れてからスペインの虜になった。

 

 

スペインという国に、というよりかは、スペインにある巡礼路の虜になった。

歩き続けた田舎町にも惚れたし、巡礼の文化そのものに心を奪われた。

 

10年経った今でもあの1ヶ月を思い出すと胸がズンとなる。

そしてその経験を機に巡礼やロングトレイルにはまり、旅にたくさん出た。山にもたくさん登った。スペインもまた歩いた。

 

コロナ前には大阪で小さな古民家を借り、時間と想いをかけてゲストハウスを開いた。旅人と過ごす時間が好きだった。

 

その頃から「いつかスペインの巡礼路に二号店を出したい」そんな夢ができた。

 

そしてわたしたちを襲ってきたコロナ。

観光業は大打撃だ。

旅人たちの気配がなくなったゲストハウスで1年がんばってみたが、大阪のど真ん中で支払い続ける高い家賃に苦しめられ、店じまいを決めた。

 

それからまたわたしは振り出しに戻ったが

これからなにがしたいか。どんな人生を送りたいか。
どこで、だれと、、

 

 

考える時間だけはめちゃくちゃに与えられた。

そして自分の中で決定したのは、いつでも心の中にあった「スペインの巡礼路で宿をする」だった。

 

そのためには、日本である程度の基盤を作りたい。二拠点が理想だ。

 

父や母がなくなり実家はもうない。

そうなるとなにも止めるものはない!スペインにただ行くだけ!と考えたこともあったが、実家がないからこそ、日本にいつでも帰ってこれる家を自分で作っておきたかった。

 

旅をするのが楽しいのは、帰ってくる場所があるから、ということを、今までの旅で思い知っていた。

 

そして始まった、わたしの拠点探し。

帰ってくる場所になるんやから、こうであってほしい、ああであってほしい、と、ハードルは年々あがりつつあった。

 

ある日、そんな話をコロンビア人のパートナーに話すと、彼は「日本は平和で安全だから、家から追い出されることもないし、アルバイトでも生きていけるから、住む場所はもっと気楽で大丈夫だよ」と。確かにそうだ。

彼の国がそうではないことが悲しくもあるが、そうあっけらかんと話す彼の言葉に、背中を押された。それからわたしの拠点探しはもっと気楽なものになった。

 

 

今までは「帰ってきたくなる場所」に期待を込めすぎていた。

 

でもいまは「なんとなくひとまずここを借りぐらしにしよう」その程度でいいんだと思えるようになった。

そしてそこを拠点にしてスペインにいこう。いっちゃおう。スペインで、またお店を開こう。

 

ビザやら資金やらの都合もありどんな方法でお店ができるかはまだ定まっていないが、6年後の40歳までにはこの2拠点生活を叶えたいな、というのが、いまのわたしの目標である。

 

そして今日も物件サイトをパトロールするのである。

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