京都一周トレイル

3泊4日の京都トレイル|3日目(北山東部と西部コース)

 Fahe

2024年1月3日~7日の3泊4日で、京都トレイル一周お正月一人旅へ出かけました。その時の山行を4日分に分けて記録します。

京都トレイルにこれから挑戦される誰かの、役にたてるようにできるだけ細かい記録にしたいと思います!

【1日目:東山コース1~48番】伏見稲荷駅スタート→清水山→蹴上駅→大文字山→京都トレイル東山48番で終了。バスで宿泊地へ。(宿泊地:出町柳駅 )

 

【2日目:東山48~北山35-1】1日目の終了地点である東山48番目までバスで戻る→哲学の道→瓜生山→比叡駅→水井山→大原で終了。バスで宿泊地へ。(宿泊地:1日目と同じく「NINI ROOM」にて)

 

【3日目:北山35-1~北山87】静原(北山35-1)からスタート。 
→薬王坂→鞍馬→ニノ瀬→向山→仏栗峠→槙ノ尾(北山87)で終了。バスで宿泊地へ。
(宿泊地:嵐山付近にある「宇多野ユースホステル」にて)

 

【4日目:北山87~ゴール】前日の終了地点である北山87番目までバスで戻る→清滝→愛宕念仏寺→トロッコ嵐山駅→嵐山→松尾山でGORL!!!!

 

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3日目 孤独から始まり、安心で終わる

3日目。またもやホステルニニルームのドミトリーで目覚める。

この日は昨晩と違い、4人ドミトリーの部屋にわたし以外もう一人の宿泊者が泊っていた。前夜に顔を合わせることがあったので、早朝に目覚ましが鳴ってしまうがごめんなさい~。と声をかけておいた。

 

6時に起きて、早く出発する予定だったのだ。朝食・昼食・行動食も前日にしっかり準備しておいた。

実は2日目、食べるものが少なく、行動食をもう少し用意しておけばよかった~!と、後悔した。結局、ふもとについてからお腹が減りすぎて、コンビニで買った焼き鳥をむさぼるように食べたのだった。

 

その教訓を生かし、この日は少し多めに買っておいた。

さて。3日目は京都の奥座敷といわれ観光名所でもある「静原・貴船」エリアに突入。元気に出発します!

まずは静原(しずはら)北山35-1までバスで向かう。

実は今回の京都トレイル、一か所だけ歩かなかった箇所がある。それが、大原⇔静原間だ。距離にしてたった6km、時間にすると1時間ほどだが、最終日のゴールから逆算するとこの1時間をスキップすることが賢明だと感じ、前日の作戦会議でそう決めた。

それでも3日目のこの日は、1日目(17km)2日目(18.5km)に比べると少し距離が長く、24kmとなる。目指すは高雄。とうとう京都トレイルも終盤にさしかかる。

静原から鞍馬を目指す

「北山35-1」から出発して「北山39」までは、麓の民家をすりぬける。すると「薬王坂(やっこうざか)」という小さな山が見えてくる。

 

この山が、わたしには少し不気味で怖かった… 
そう。ここからわたしの孤独な山歩きが始まるのだった。

入山したのは8時前。陽は出てきているのに、山に入ると少し薄暗い。そして入口すぐに、民宿なのか別荘なのか、広い跡地がでてくる。坂道の地面は整備されているが、その両脇には壊れた人形や、生活用品などが転がっており、人がいるのかいないのか、いないのならなぜまだこのままなのか。

 

ハイカーも誰一人みえず、ひとりひたすら坂道をあがるだけ。坂道も地味に辛い。怖いな~しんどいな~怖いな~

 

ちなみになにが怖いって、まさかの、あれ…です。

 

「ハア、ハア」と何度も後ろを振り返りながら、ようやく待ちに待った麓にまた帰ってきたのだった。

 

 Fahe

ようやく…という気持ちだが山の中にいたのはわずか30分ほど。小さな山だった。

(きっとまた天気の良い日に誰かとリベンジします!)

 

8:30 鞍馬に到着

薬王坂から出ると、立派なお寺がみえてくる。「鞍馬寺」だ。

鞍馬寺・鞍馬山とは

tolotolo

「牛若丸」が育った場所として有名で、天狗が住むと言い伝えられてるそう。鞍馬山はパワースポットでもある霊山。 源氏物語や与謝野晶子にゆかりのある地としても知られている。 ケーブルカーを利用することができるので日帰りでサクッと遊びに来れます*

まだ朝早かったので観光客もほとんどいなかったが、人の気配に安心。空気のいい場所で、なんだか癒された。

二ノ瀬駅を目指す

鞍馬を出ると、次に目指すは二ノ瀬駅(北山46)。アスファルトを歩いて約30分。茂みに隠れた階段を上がるとその駅は顔を出す。小さくレトロな駅で、せっかくならちょっと寄ってみたかった。

ここでお手洗いを済まし、行動食でサクッと休憩を取った。

次に目指すは夜泣峠(よなきとおげ)。また少しだけ街や川沿いを歩く。

夜泣き峠へ

夜泣き峠まで0.8kmの看板が。ここから急な石段が続く。ハイカーとはまだ誰とも会っていない。引き続き孤独の山歩きだ。だがこの時間帯では陽も登り気持ちがよく、順調に足を進めることができた。20分ほど急登をあがったころだろうか。夜泣き峠「北山50-1(9:48)」に到着した。気温もあがり、汗も増えてきた。

さぁ。休憩はせず、このままどんどん進もう!次に目指すは「向山」。

向山(むこうやま)へ

夜泣き峠を出てたった10分ほどで見えてきたのが、向山「北山51-3(9:58)」。424mの小さな山頂だ。見晴らしなどはとくに良くないが、ひと休憩できるような場所があったのでここで行動食を取った。

そして、ここで初めてハイカーに出会う。優しそうなおじさん2人だった。「こんにちは~」と挨拶を交わす。

 

「どこから来たの~」「京都トレイルは初めてなの~?」と、いろいろ質問してくれた。おじさんたちはもう何度目かの京都トレイルだそうで、トレイルの先輩だ。だが、威張ることなどなく、わたしが使っていたYAMAPを見て「ぼくたちにも使い方教えて~」と言ってきてくれ「お互い頑張ろうね~先にいくね~」と、その声かけにずいぶん癒された。

 

おじさん2人で仲良くおしゃべりしながら去ってく姿が可愛くて、今日はじめての「ホッ」としたタイミングだった。その後ろ姿を見ながらおにぎりを頬張った。

 

さて、わたしも長くは居座っていられません。次に目指すのは城山!

城山へ

北山52」「北山53」を進む。このあたりからは急な下り道が続く。

40分ほどで標高126m地点ほどまで下ってきた。そして「北山54」でダムがでてくる。「北山55」「北山56」は、ダムから続くアスファルトをどんどん進んでいく。

 

そして11時半頃、コロンビアに一時異国していたパートナーから電話が入った。たまたま電波がある場所でよかった。時差もあったり、わたしが数日山の中にいたりで、あまりちゃんと話せていなかったので溜まっている話をしていたら、あっと言う間に20分ほど経っていた。

 

それに気づいたのは、ずいぶんと後ろにいたハイカーがわたしを追い越したからだ。彼とはこの日、何度か顔を合わせることになり、いろんな話をすることとなる。

 

さて電話を切り再出発!「北山57」「北山58」で、さらに山の中に突入します!

氷室へ

このあたりは、台風の影響か、倒木でふさがれてしまっている道もたくさんあった。なんとかすり抜けコースを進む。

北山59」「北山60」「北山61」「北山62」「北山63」まで順調に山の中を進んできた。

 

そして小さな集落にたどり着いた。「氷室(北山64) 12:30 」に到着だ。

山の家 はせがわに

この時点で13時前。お昼のちょうどいい時間だった。お腹も減ったし、少し前から降り出した雨で体もそろそろ冷えてきたころ、目的のそれは顔を出した。

行ってみたかった「山の家はせがわ」。ハイカーや地元の人に人気のある山小屋だ。曜日や時間が合えば寄ってみたいな~と思っていたらバッチリ!

しかしゆっくりご飯をいただく時間が、絶妙にない。ここからこの日の目的だった高尾まではまだ3時間半ほどある。1月は日没の時間も早く、バスの時間もー…とか考えていたらおばちゃんがさつまいもを出してくれたので、これを軽いお昼ご飯とし、コーヒーだけいただくことにした。

最高すぎる~体もあったまる。ロケーションも抜群でなにより小屋の人が暖かい。

つかの間の休息だったが完全にエネルギーを満たすことができた。隣を見ると、あのおじさん2人組が先に着いてたようで、お食事を楽しんでいた。次はわたしが「お先に~」という番だ。先を急ぎます。

お店の前が、京都トレイルに繋がっている。ここからまたスタートします!

上ノ水峠へ

山の家はせがわを出てすぐ「北山67」からまた入山。そして「北山68」「北山69」と進み、「北山70」「北山71」ももうすぐ見えてくる…と思っていたら、違った。道を外していたのに気づいたのは15分ほど歩いたところでだった。何気なくYAMAPを見てみたら、まったく反対側に進んでいるではないか。

 

あー!もう。はせがわでせっかくお昼ご飯を我慢したのに。合計で30分ほどロスをしてしまった。

ロスした分を取り返そうと軽く走りながら元の場所に戻ってきた。ちょうどそこで、あの追い越されたお兄さんにばったり会った。ゆっくり休憩を取られていた。道を間違えてしまいましたよ~と話したら爽やかな笑顔で励ましてくれた。ありがとうお兄さん。これでまた頑張れます!

 

北山72」「北山73」「北山74と続き、「上ノ水峠(北山75)14:08」にようやく着いた。とくに特徴はない場所だ。サクッと水分だけ補給し、次に進む。目指すは沢の池!

沢の池へ (最高に気持ちがいい)

上ノ水峠を出て林道「北山78」「北山79」を15分ほど進むと見えてきたのが…沢の池。(14:25)

なんだこの場所は…

この4日のトレイルの中で、オアシスのような場所だった。

車でデイキャンプをしにきている人もいれば、テン泊のハイカーたちもチラホラいた。池、とはいうが、湖のような、海のような…エメラルドグリーンがキラキラ輝いていて、吸い込まれそうな場所だった。

ここで荷物を降ろし、少しゆっくりしよう。素通りするにはもったいない場所に思った。コンビニのポテサラもスペシャルに変身だ。パンでもおにぎりでもナッツでもなく。ちょうどいい。朝のコンビニでこれを選んだ自分を褒めたい。ちゃんとお昼ご飯をとっていなかったので余計に染みた。

 

10分ほど休憩を取っていたら、またあのお兄さんに出会った。「これからどこまで行くんですか?」と聞いたら「ここでテンパクするよ」と。ここが今日の目的地だったみたい。それは最高の選択だ。お兄さんがうらやましい。

 

15時前の気持ちのいい時間帯にここにたどり着き、いまからここで夕陽を見れるなんて・・そしてテント泊。最高の絵が頭の中で描けた。絶対また来たい!

 

そう心に決め、わたしは次を目指します。

今日のゴール、高雄へ

グル~っと池の周りを歩き、まずたどり着いたのは「北山82 仏栗峠(15:00)」。ここから高雄までは、45分ほど。ラストスパートだ。

北山82」~「北山88」まで山の中をまた歩く。行動食は小魚&ナッツ。ぼりぼり食べながらひたすら歩く。日が暮れる前に高雄に着くぞ。

北山85」で山を出て、舗装路に出てきた。ゴールがもうすぐだということを感じる。

 

北山86」「北山87」と進み、「北山88 (15:45)」でようやく高雄に出てきた。たどり着いた~!朝7:40分に出発し、15:45に到着の、計8時間の行程だった。

高雄には、旅館や料亭、お土産屋さんもチラホラあり、小さな町だ。バス停もすぐ見えた。ここでバスが来るのをしばらく待って、今日の宿に向かう。

今日の宿は…宇多野ユースホステル。バスで30分ほどのところにある。バスでゆっくり休みながらこの日は家路に着きました。

 Fahe

ゲストハウスや民宿、ホステルにはいつもよく泊るが、ユースホステルは初めて。どんな場所だったかまたレポートします!

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